「どうすれば幸せになれるのか・・」そんな悩みを持った経験は、きっと誰にでもあるはず・・。その中でも、「もっとお金があれば幸せになれるのに」という気持ちになったことある人は多いのではないでしょうか。「お金があれば幸せになれる」その考えは本当にそうなのでしょうか。
長続きする「幸せ」と長続きしない「幸せ」
モノやお金が欲しいと思うのは、人間の欲求の1つなので、上質なバックや綺麗なモノを手にしたり、ラグジュアリーな空間に身を置くと、気持ちがワクワクして気分が高まることってありますよね。実際に私もそうですし、そのような感情になることは普通のことと思っています。
でも、人間の欲求というのは困ったもので、モノやお金、または地位などを手に入れてもそのことに慣れてしまい、「もっと欲しい」と思うようになってしまうもの・・。上を見ればキリがないとわかってはいるけれど、情報の多い世界に身を置いている私たちには、キラキラした世界や充実した日常(見えている部分だけかもしれませんが・・)が目に入ってしまう日々。
そんな中で、心を満たしていくには、「長続きする幸せ」と「長続きしない幸せ」を知っておくと、その見え方が変わってくることを知りました。
地位財
「地位財」とは、お金やモノ、社会的地位のような、他人との比較によって満足が得られる財のことを指します。これら地位財による幸せは長続きせず、モノやお金をいくら手にしても幸せにはなれないということがわかっています。
でも実際には、物質主義的な価値観によって幸せを感じる人も実際には多いはず・・。やはり生きていく以上、ある程度の経済的な豊かさは必要なものですし、欲しいものを我慢せずに買える人生を送ってみたい!と思ったことは誰にでもありますよね。
「お金やモノが欠乏している状態は不幸である」という研究結果があるように、日常生活が送れないほどにお金がモノが満たされていない状態では幸せを感じることはできません。しかし、日々の生活がある程度満たされた後、それ以上の経済的な豊かさを過度に追い求めてしまうと、それらが満たされたとしても、それほど幸せを感じることはできないということがわかっています。
非地位財
一方で「非地位材」は、体や心の健康、愛情や良好な人間関係、自由や趣味、知識の習得や経験など、他者との比較とは関係なく、喜びが得られるものを指します。これらはお金で買うことはできません。
「お金があれば幸せになれる」という考え方を「フォーカシング・イリュージョン」というそうですが、実際にはこの感情的な幸福は、年収の増加に比例して増加するけれど、年収7万5千ドルを超えると比例しないのだそうです。ということは、ある程度の収入を得たあとは、非地位材による幸せによって、個人の幸福度が変わってくるということになるのですね。
「モノより体験」に使うことで幸せ度はアップする
洋服やモノを購入する物質的消費よりも、旅行やコンサートに行くような体験的消費の方が幸福度がアップするということが様々な研究でわかっているそうです。実際に私自身も、長い低迷期の時期に、あるアーティストのライヴに行きました。その時の場のエネルギーにとっても感動し、その日から運の流れが変わってきたことを実感したのです。
モノよりも体験にお金を使うことで幸せ度がアップするというのは、海外の研究でも明らかになっているようで、10万円の服を買った人と、10万円で旅行に行った人とを比較したところ、旅行に行った人の方がより幸せを感じているということがわかったということです。
でも、モノを手に入れた時の幸せは本当に長く続かないのか?と思う人もきっといますよね。実際に欲しいものを手に入れた時、すごく幸せな気分になり、モノは形として残るということもあって長く楽しむことができるはずだから。
でもこれは実際は逆。モノを手に入れた時にもたらす幸せは、一瞬で消えてしまうもので、高価な服やジュエリー等を買ったとしても、それはそのモノを手に入れた時がピークであって、その時の感情は幸福度ではなく「満足度」なのだそうです。
モノももちろん必要ですが、もしそれらに余分なお金を使っていたのであれば、その金額を体験に回すということから、旅行に行ったり音楽や美に触れる体験をするのもいいですね。
自分を成長させる経験が最も効果的
体験にお金を使う中でも、「自分を成長させる体験」にお金を使うことがもっとも忘れにくく効果が高いそうです。例えば、資格を取ったり、スキルアップに向けて講座を受講したり、プログラミングを学んだり、大学で学び直したりというふうに、ビジネスや教養に関する学びが幸福度につながるのだそうです。
年齢を重ねてから学び直しをする人が増えているのは、こういった自分を成長させてくれる体験によって、幸せを感じる人が増えている証なのですね。
今回のワーク
10万円を自由に使えるとしたら何に使いますか?
体験に使うとしたらどんな体験をしてみたいですか?