約8年前、自分のペースで働ける仕事に就き、数年間無我夢中で働いていました。
家のことと両立するのはとても大変だったけれど、その時期の後悔はありません。
そんな中、2024年に医療過誤にあったことをきっかけに、仕事ができない状態になりました。
それから約1年半の間、再治療の目処が立たず、気分の落ち込みや体調不良の日々が続きました。
先が見えなかった停滞期
私の中での停滞期は、突然やってきました。先が見えない状況のなかで、人に会う機会も減り、自分のことを鏡で見るのも、化粧をするのも、近所に出かける意欲すらもなくなってしまいました。今までやっていたことができない、好きだったはずのものや、興味関心があったものへの意欲の低下に、自分自身が変わってしまっているようで、とても不安でした。
強制的に表に出れない状況になったことで、これまでのことを振り返る時間が増えましたが、考えれば考えるほど答えが見えず、ただただ、1日を過ごすことで精一杯だったように思います。
停滞期の過ごし方
今までの自分と変わっていることを感じた私は、無理やり何かを頑張ろうとするのをやめました。というのは、「こんなはずじゃない。頑張らなきゃ」と思えば思うほど、この時期はできなかったからです。
本が大好きな私なのに、読みたい本がない、ブログを書いたりするのが好きだったのに全く書けない・・。不思議と本当に何も浮かんでこないというか、手が動かないんです。焦りました、さすがに。
でも、ある時思ったのです。「今は仕方がないな・・」「自分の気持ちに正直になろう・・」って。そうしたら本当に何もしない日がありました。
でも不思議なのは、その時期は今までと違う自分になっていて、もともと、料理にそれほどこだわりはないのですが、時間をかけて料理を作ったり、米粉でスイーツを作ったりしていました。
将来こうしていきたいとか、こんな未来を作りたいとか、夢や目標を掲げることはできませんでした。考えることがきつくて、ただただ目の前の日々を過ごすことで精一杯だったような気がします。
でも、心のどこかで思っていたのは「停滞期はいつか明ける」ということでした。
人生には季節のように必ず波がある。こんなに辛い時期は一生続かないはず。この停滞期から何を学べるだろう・・と思うようにしていました。
「もうできない」から「やってみようかな」に変わったきっかけ
停滞期には、過去の自分の姿や、やってきたことなどが、まるで他人事のように思えました。もともとビジネスネームを使っていましたが、休んでいる間に、その名前も自分じゃない気がして、本名に戻すことにしました。
廃業届を出そうと何度も思いましたが出せなかった。やっぱりどこかで「いつかまたやれるかな・・」という思いがあったのかもしれません。それがいつなのかはわからなかったけれど、いつかまたやれる時が来たらという気持ちを持ちながらも、そのことを忘れている日々を送っていました。
人に会う機会も、日常生活にも制限ができている中で、夢や目標を描く気力は全くと行っていいほどありませんでした。疲れていたのか、よく音楽に助けられました。癒し系のBGMや海の波の音などを聞いたりしていました。
この時期は子どもと向き合う時間も増えました。全ての意欲が低下していたので、無理はできませんでしたが、これまで自分のことを振り返るきっかけになったのだと思います。
ある日、ふと、これを書きとめたい。そう思った日があり、サイトにブログを書き始めました。それは発信するためでなく、気づいたことや心に響いたことを残しておきたいという気持ちからサイトを作っていました。
長い間書いていなかったブログでしたが、気づいたことを少しずつ残しているうちに、書い出すことで心が整っていくことがわかりました。読み返してみると、人に読ませられるような綺麗な文章じゃなかったりもしますが、こういった作業が、私の中で大きな意味を持ってくれたように思います。
物事は受け取り方次第
どんな考え方をしていけばよいかは、その時期に起こることをできるだけプラスの感情で捉えていくことです。なかなか難しいかもしれませんが、「この出来事には意味がある」と思うことができれば、目の前に起きた出来事も見え方が変わっていきます。
起きてしまったことは仕方ない、
もう時間は戻らない、
ではこの経験は何を教えてくれているのだろうか?と。
そして思い切ってその状況を客観的に観察してみることで気持ちが変わってくることを実感できます。
人はうまくいかないことがあると、どうしても視野が狭くなってしまうものですが、そんな時こそ視点を変え、自分が停滞している状況や、その時の自分の様子、起きた出来事や問題を客観的に見ていくのです。
自分だけの視点だと、他責になりやすくなるため、停滞期が長引いたり苦しさが続いてしまいますが、視点を変えてみると、その状況を打破しやすくなるだけでなく、解決策も見えやすくなります。
停滞期の真っ最中は、つらくて悲しくてどうしようもなかったとしても、ここをどう乗り越えるかによって、日常が変わり、日々の生活が変わり、ひいては人生も変わっていきます。
今回のワーク
停滞期をどう乗り越えていますか?
自分が思う理想の乗り越え方はどんなものですか?